ネットでは1位になれない。
私は負けず嫌いです。負けたくなくて勉強なんかを頑張ったものです。ときどき負けず嫌いが逆回転して戦わないことさえありました(負け戦はしたくなかった)。幸か不幸かある程度のことはこなせていました。しかし高校生か大学生ぐらいからネットに触れるようになり、世界の広さを知りました。
ネットの世界には自分よりもすごい方がたくさんいます。「私が読めない本を読んでいる」「私よりゲームがうまい」「私より元気」「私より年収が高い」などなどキリがありません。下手をすると「私より不健康」なんてよくわからない敗北感を覚えることもあります。
ネットの世界には「私がちょっとできること」に対して「楽しくてめっちゃできる人」が必ずと言ってよいほどいます。どの分野でもです。器用貧乏な人に限らず、誰しも一度はがっかりしたことがあるのではないでしょうか。スポーツなんかは県大会なんて及ばず市の大会なんかで挫折します。
パレートの法則。
「パレートの法則」なんてものがあります。全体の成果を100点とすると、80点を取るのに2割の時間が必要で、残り20点を追求すれば8割もの時間がかかる。というものです。満点を目指すと非常に時間がかかり効率が悪くなります。合格点を取れれば、満点を狙わなくてよいとも考えられますね。
100点に近い点を取るような人は、大変な努力をしていたり、楽しいから時間をつぎ込んでいたりするはずです。短時間で100点を取る人は、200点満点に見えているのかもしれません。
1位にはならないが、最下位になることもない。
学校の勉強で考えますと、国数英社理の5教科がありますね。各教科で満点(100点)を取る勉強に100分かかるとすると5教科で500分かかります。比べて、全科目80点を狙うとすると、5分の1の時間である100分で済みます。すごいですね。計算合ってる…? 得意不得意、効率の問題もありますから、必ずこうはなりません。他人との比較も難しいです。
時間がいくらでもあるなら500分かけてもいいのですが、時間は有限です。浮いた時間で、別の勉強をするもよし、部活の練習をするもよしです。好きなことに時間を割くことができます。新しいことを始めていけばいろんなことを8割方できる人間が完成します。この人間は、その道のプロには勝てません。しかし、複数人、複数回と戦いを続けても最下位を取ることがありません。そうした地味ながらも強力な戦略が取れます。
でも好きなことで勝てないのは悲しい。
「総合的に勝つ」なんて戦略を出しましたが、やはり自分の好きなことで人に勝てないのは悲しくなります。そもそも、「勝たないといけない」というのは私の悪い考えです。この思考で、ある程度成長してきた面があるので手放せない思考になっています。認知行動療法やスキーマ療法では「早期不適応的スキーマ」とよばれるものです。「役に立つ」ことと「自分へのダメージ」を比較して、辛いなら調整する必要がありそうです。
「勝てない相手」と話してみる。
これはまだ実行はできていません。変なプライドみたいなのが邪魔します。しかし考えてみるに、「勝てない相手」というのは、私の好きなことや趣味に「私より時間をかけた・私より楽しんでいる人」と考えられます。普通に話せば楽しいはずなんですよね。例えば自分と同じ趣味の人がいたとして、自分より知識が浅くてもマウントを取ったり馬鹿にしたりしません。話すのが楽しいし、いろんなことを教えたくなります。戦いの場ではなく、遊びの場ですね。「話してみる」は今年の目標にしておきましょう。
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